トン・コープマン・
プロジェクト2018
TON KOOPMAN
PROJECT 2018
コープマン&
新日本フィルハーモニー交響楽団
2018年9月6日(木) 19:00開演(18:30開場)
コープマン&
アムステルダム・バロック管弦楽団&合唱団
2018年9月8日(土) 17:00開演(16:30開場)
公演情報
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2018年9月6日(木) 19:00開演(18:30開場)
トン・コープマン指揮
新日本フィルハーモニー交響楽団J.S.バッハ/
管弦楽組曲 第4番 ニ長調 BWV1069 **
ブランデンブルク協奏曲 第1番 ヘ長調 BWV1046 **
ブランデンブルク協奏曲 第3番 ト長調 BWV1048 *
管弦楽組曲 第3番 ニ長調 BWV1068 **チェンバロ:トン・コープマン *、曽根麻矢子 **(予定)
- トン・コープマン[指揮・チェンバロ]
- 曽根麻矢子[チェンバロ]
- 新日本フィルハーモニー交響楽団
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トン・コープマン
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新日本フィルハーモニー交響楽団
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2018年9月8日(土) 17:00開演(16:30開場)
トン・コープマン指揮
アムステルダム・バロック管弦楽団&合唱団J.S.バッハ/
フーガ ト短調 BWV578「小フーガ」(オルガン・ソロ)
ミサ曲 ロ短調 BWV232- トン・コープマン[指揮・オルガン]
- マルタ・ボス[ソプラノ]
- マルテン・エンゲルチェズ[カウンターテナー]
- ティルマン・リヒディ[テナー]
- クラウス・メルテンス[バス]
- アムステルダム・バロック管弦楽団
- アムステルダム・バロック合唱団
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マルタ・ボス
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©Marco Borggreve
マルテン・エンゲルチェズ
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©J.Missbach
ティルマン・リヒディ
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©Mertens
クラウス・メルテンス
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アムステルダム・バロック管弦楽団
公開リハーサル
「トン・コープマン指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団」公演の公開リハーサルを開催いたします。
同公演と、「トン・コープマン指揮 アムステルダム・バロック管弦楽団&合唱団」公演のチケットをお持ちのお客様を、公開リハーサルにご招待いたします。奮ってご参加ください。
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- 日時
- 2018年9月5日(水)14:00〜15:00(入場13:30〜13:50厳守)
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- 会場
- すみだトリフォニーホール
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- 出演
- トン・コープマン[指揮]、新日本フィルハーモニー交響楽団
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- 曲目
- 調整中
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- 入場方法
- 当日、ご入場口でチケットをご提示ください。(事前申込不要)
※9/6「トン・コープマン指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団」、9/8「トン・コープマン指揮 アムステルダム・バロック管弦楽団&合唱団」 いずれかの公演のチケットをご提示ください。
必ずお読みください
- 事前の申込は不要です。当日は公演チケットをお一人様につき一枚お持ちいただき、会場入口にてチケットをご提示の上ご入場ください。
- 入場時間以外の入退場はできません。リハーサル開始後は客席にお入りいただけませんので予めご了承ください。
- お席は当日指定された範囲にお座りください。
- 未就学児のご入場はご遠慮ください。
- リハーサルの進行状況により、開始及び終了時間が変動する場合がございます。事前の申込は不要です。当日は公演チケットをお一 人様につき一枚お持ちいただき、会場入口にてチケットをご提示の上ご入場ください。
- 入場時間以外の入退場はできません。リハーサル開始後は客席にお入りいただけませんので予めご了承ください。
インタビュー
コープマン・プロジェクト始動!~マエストロに訊く
訊き手&文 那須田務
いよいよコープマン・プロジェクトが開始される。古楽演奏の巨匠トン・コープマンが、新日本フィルと自らのピリオド楽器のアムステルダム・バロック管弦楽団(以下ABO)を指揮してバッハの名曲を演奏するというのだから、バッハ・ファンならずとも心躍らずにはいられないだろう。7月にオルガン・リサイタルで来日したマエストロにお話を伺った。とても楽しみにしています、新日本フィルの団員もマエストロとの共演を喜んでおられると聞きましたというと、にこにこしながら何度も頷いた。
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- ―まず、新日本フィルと管弦楽組曲4、3番とブランデンブルク協奏曲1番と6番を共演されます。18世紀のフランスとイタリアそれぞれの様式の音楽が楽しめる。壮麗な組曲4番と3番の間に協奏曲を挟むという構成もいいですね。
- T-私も気に入っていてよくやります。楽器の組み合わせもちょうどいい。
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- ―楽器編成はどうされますか?
- T-組曲と協奏曲1番は通常のオーケストラの半分くらいを考えています。バッハで重要なのは管楽器が単なる音色だけでなく、しっかりと聴こえなければならなりません。基本的にオケの皆さんとアイコンタクトをとりながら指揮し、3番のみチェンバロの弾き振りですね。第2楽章は和音が二つあるだけなので私が即興的に何か弾きます。お楽しみに。一曲目の組曲4番のシンフォニアはトランペットやティンパニとともに盛大に始まりますが、カンタータ第110番《笑いは、われらの口に満ち》と同じ音楽です。カンタータでは「われらの口は喜びに溢れ、笑い 、喜びの歌が満ちる…」と歌う(楽しそうに歌う)。組曲は合唱の部分を取り去ったようなかたちで歌詞はありませんが、情感はそのまま。コンサートの幕開けにぴったりだと思います。
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- ―モダンのオーケストラとバッハを演奏する上で大切なことは何でしょう。
- T-私には古楽器の経験がありますからそれを伝えたい。たとえば、ヴィブラートは少なめ。アーティキュレーションをしっかりつけて喜びをもって音楽を演奏する。とくに管弦楽組曲はダンス音楽ですからね。そうすれば音楽の喜びは必ずお客さんに伝わります。日本のオーケストラはどこも技術、音楽性ともにすばらしく、何より音楽を愛しておられる。音楽の理論的な背景や理由を知ることは大切ですが、音楽は生き生きとしていなければなりません。これはバッハを演奏する上でとても大事なことです。その点でバッハほど多様な側面を持った音楽家はいません。人間の様々な感情を知り尽くしていて音楽で表現することができた。もしもモンテヴェルディのようにオペラを書いていたら素晴らしい作品を残したでしょうね。
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- ―そして、ABO&合唱団との《ロ短調ミサ曲》。
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T-《ロ短調ミサ曲》は最近ユネスコの世界文化遺産に登録され、先日それを記念する行事でベルリン・フィルと演奏しました。バッハ学者のヴォルフによれば、この曲はバッハの宗教曲の大作中、最も多く演奏されているのだそうです。実際、ABO合唱団のメンバーが私たちの楽譜に書き留めていたのですが、私は彼らと100回以上も演奏しているらしい。長い人生です(笑い)。ご存知の通り、この曲の大部分は旧作からの転用で出来ています。バッハ自身が以前書いたカンタータの最高の楽曲を選んで晩年に仕立て直した。つまり若い頃と最晩年のバッハが一つの作品の中で溶け合っている。およそ2時間でバッハの生涯のすべてを聴くことができるという感動的な体験ができるのです。
アリア、重唱、デュエット、合唱、豊かな管弦楽など実に多彩ですし、テンポや情感などすべてが変化に富んでいると同時に、鋳物のように堅牢な一つの構造体でもある。そこには人間の生の喜びや悲しみなどあらゆる感情が含まれていて、それを演奏することは私たちにとってこの上なく大きな喜びなのです。アリアもすばらしい。「アニュス・デイ」などはもう言葉にならないくらい。すみだトリフォニーホールの響きも素晴らしいと聞いているので、今からとても楽しみにしています。
- ―ありがとうございました。